Apple iPhone戦略| 販売量ダウンも売り上げは史上最高額のからくり

Apple iPhone戦略| 販売量ダウンも売り上げは史上最高額のからくり

販売量“減“なのに売上高”史上最高“のからくり

Appleが発表した2018年度第1四半期決算(2017年10~12月)で非常に興味深い内容が確認ありました。

iPhoneの売上高を見ると615億7600万ドルで、前年同期比13%増を記録しています。また、Appleの売上高の構成比率を見るとiPhoneが70%にまで達成しています。つまりiPhoneはAppleの大きな稼ぎ頭となっているこことが改めて確認されました。
一方で、販売台数は7731万6000台とのこと。前年同期の販売台数が7829万台なので、昨年対比で下がっているということになります。

販売量は減っているのに、売り上げは過去最高額

このからくりは、iPhoneの価格に隠されています
実は、iPhoneの平均価格は上がっているのです。前年同期が694.57ドルに対して現在の平均販売価格は796.42ドル。

iPhone 1台あたりの販売価格が100ドル以上も上昇しているんです
販売台数(量)が減っても、その不足分をカバーする程の平均価格の上昇は、AppleのiPhone戦略が功を奏したと考えられるでしょう。

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iPhone Xが果たした役割

Appleは2017年9月にiPhone 8、iPhone 8 Plusを、11月にiPhone Xをそれぞれ発売しましたね。iPhone 8とiPhone 8 Plusは、これまでの3つの保存容量の展開から2つに絞り、最も安いデバイスの容量を倍増させる代わりに50ドル値上げ。またiPhone Xは999ドルからと、2016年のiPhone 7 32GBモデルより350ドル値上げしています。

Appleはこれまで、iPhoneの値上げが利用者にとって軽微なものであるとの考えを示してきた。アップル自身や通信キャリアが下取りや割賦販売などの態勢を整えたことで、値上げ分を月々の支払いとして吸収できることと、生活におけるスマートフォンの重要性が高まったことで、iPhoneの値上げが販売台数の減速につながらないとの見方でした。

販売価格の上昇から、Appleの決算発表以前にiPhone Xの販売減速が伝えられ、今回の決算を危ぶむ声も聞かれていました。しかし、結果的にはAppleは新しい販売モデルにシフトしているところであり、iPhone Xが全項目で大成功とは言えないにしても、消費者が999ドル以上の高級スマートフォンを買う意志がある、ということを示したこととなりました。

Apple スマートフォン市場の王者に

販売台数が昨年対比で落ち込んでいるものの、実はAppleはスマートフォン市場でシェアを伸ばしているのではという見方もあります。理由は、韓国のスマホの雄、サムソン電子の販売量をAppleが抜いたからです。
米調査会社のIDCによると、2017年第4四半期(10~12月)のグローバルにおけるスマートフォン販売台数は、前年同期比で6.3%減となった。スマートフォンの需要が減少。それに伴い、これまで販売台数を牽引していたサムスン電子、ファーウェイ、OPPOといったアジアメーカーが大きく販売台数を減らす中、微減にとどめたアップルが販売台数でサムスン電子を追い抜き、トップの座を勝ち取る結果になりました。

加えて注目すべきは、Appleとサムスン電子の平均販売価格の差です。

先程も述べたように、AppleはiPhone X効果もあって、平均販売価格は800ドルに届こうとしている。一方サムスン電子は平均販売価格250ドル以下で、アップルの3分の1に満たない。
つまり、シェア/売上高/販売量等の点からみて、名実とともにAppleがスマホ市場のトップになったことが明らかになったと見ていいでしょう。

Appleの先読み

Appleはスマートフォン市場の成長が頭打ちするのを読んでいたのではないでしょうか?

スマホを求めるほぼすべての人にスマホが行き渡り、需要が減少する。

つまり、販売量も減少されることが見込まれる中、価格設定を工夫することでもう一段階上への成長を果たしました。
コモディティ化が進んでいると、嘆く日本企業。このAppleの事例から、厳しい中でも何かできることを学べるような

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